ペンフォールズ　セント・アンリ　シラーズ　2018
Penfolds　St Henri Shiraz

ペンフォールズの歴史は1844年、クリストファー・ローソン博士と妻メアリーが医療用として酒精強化ワイン造りを開始したことから始まります。1950年代にリリースされた「グランジ」によって、ペンフォールズは世界中にその名を轟かせることとなりました。
セント・アンリ　シラーズは、ペンフォールズの重要なワインの一つです。オーストラリアの高品質な赤ワインの中では珍しく、新樽を一切使用しない独特のスタイルで、グランジと面白い対比を見せています。ファースト・ヴィンテージ1957年。最高品質のブドウを使用し、古い大樽で熟成されます。きれいな果実味が豊かで、ミネラルと酸が感じられます。シルキーでなめらかなテクスチャー。幽玄で気品に満ちたワインです。
実は、セント・アンリは古い歴史を持ちます。1888年から、フランス人のレオン・エドムンド・マズーレによって、ペンフォールズのマギル・エステイト近隣のオールダーナで造られていました。その後、1950年代にペンフォールズのシニア・ワインメーカー　ジョン・ダヴォーレンによって、力強いグランジに相対するワインとして、ペンフォールズの名の下に復活したのです。ペンフォールズのワイン醸造チームも特別な思い入れのあるワイン。新樽の影響を受けないこのワインは、果実の品質だけで成り立っていなければならず、同時にペンフォールズのブレンディングの腕前を証明するものでもあります。30年の熟成が可能な並外れたポテンシャルを持つワインです。ワイン・アーク誌でオーストラリアで最も収集されたワインの第3位に選ばれたファンの多いワインです。

深みのある濃い赤色で香りは鉛筆、火打石、ブラックオリーブ、マスタード、ルッコラ、ケッパー、新鮮なイチジク、ルバーブ、シナモン、コーラなどのいろいろな香りがあるため、複雑で奥深く、深遠なワインであることがわかります。ホワイトプラムや香辛料をきかせたシャルキュトリーを思わせるニュアンスがあり、フレッシュでいきいきとした酸味と、きめ細やかなタンニンが感じられます。古い大樽で熟成させるため、オークのニュアンスはわずかなのが特長です。飲み頃は今から2055年頃まで。