ドメーヌ・ツィント・フンブレヒト　ゲヴュルツトラミネール　クロ・ヴィンスヴュール　2021
Domaine Zind-Humbrecht　Gewurztraminer Clos Windsbuhl

1959年創業の高品質アルザスワインを造る一流ワイナリー。フンブレヒト家の歴史は1620年に遡り、高名な5つのグラン・クリュを含む40haの自社畑を所有しています。ビオディナミ農法を実践し、畑のテロワールの特長を最大限に表現しています。
ユナヴィール村にあるクロ・ヴィンスヴュールは南向きと東南向きの斜面にある単一畑です。土壌は豊富な貝殻と粘土を含む石灰岩土壌（ムッシュルカルク）で、いくつかのエリアでは土壌は薄く、斜面の中腹で岩盤が露出している、この地域でも稀な土壌です。アルザスとしては高い標高の約350mに位置し、雄大なヴォージュの森に接しており、冷涼な晩熟の気候で、ドメーヌの所有する畑の中でも最も遅い収穫となります。
ゲヴュルツトラミネールは、50年代から70年代にかけて、クロの中で最も温暖な南東向きの畑の上部（岩が多い）と下部（土壌が深い）に植えられました。この晩熟の畑にゲヴュルツトラミネールを植えるということは、当時の人々がこの場所を熟知していたということです。石灰質の母岩は地表に近く、大地はすぐに温まり、森と標高の高さによって生まれる冷涼な気候を補うのに役立ちます。この畑では、ゲヴュルツトラミネールは非常にゆっくりと熟すため、常に果皮の成熟度が高い状態で収穫され、繊細さを失うことはありません。2021年は、春の寒波で深刻な被害を受け収量はわずかです。インダイス1（残糖4.2g/L）。

香りは既に開いており、桃、洋ナシ、古代のバラ、スパイスのタッチにほのかなエキゾチックな印象など、アロマティックな花や果物の香りが広がります。口に含むと、香りの複雑さが再現され、熟した酸味による引き締まったストラクチャーがあります。余韻はドライで長くエレガントです。とても明るくいきいきとしたワインです。豊富なミネラル含有量（ムッシュルカルクはマグネシウムが豊富）が、上品な苦味のある口当たりをもたらします。貴重な質の高いドライなゲヴュルツトラミネールです。

スパイスやトウガラシを使った料理、特に豚肉料理（ローストもしくは燻製）に合います。また、コリアンダー、生姜を風味づけに使った料理など、アジアの料理やオリエンタルな料理などとも合わせることができます。