ルイ・ジャド　ブーズロン　ドメーヌ・ガジェ　2022
Louis Jadot　Bouzeron Famille Gagey

160年を超える歴史を持つブルゴーニュの名門ルイ・ジャド。約200haもの自社畑を所有するブルゴーニュ有数の大ドメーヌであるとともに、優れた品質のワインを提供するネゴシアン・エルブールとしても高い評価を受けています。
ブーズロンは、コート・ドール地区とマコネ地区の間に位置するコート・シャロネーズ地区の最も北側に位置する村です。アリゴテから造られる白ワインの唯一の村名アペラシオンとして有名です。リージョナルのアぺラシオンであるブルゴーニュ・アリゴテ・ブーズロンから1998年に格上げされ、村名アペラシオンとなりました。アリゴテは、ピノ・ノワールと今はもう存在しないグエを交配して生まれた白ブドウ品種。ブルゴーニュでは古くから、コート・ドールの優良な斜面でも栽培されていたアリゴテですが、シャルドネなどメジャー品種への植え替えが進められ、現在は主に平坦地で量産されています。そうしたコート・ドールなど他の地域と対象的に、ブーズロンはアリゴテが斜面に植えられているユニークなアぺラシオンです。夏暑く冬寒いブーズロン村の斜面で栽培されるアリゴテは、他の産地のものに比べ果皮が薄く、金色を帯びてくることから「ドレ（doré）」と呼ばれ、スタンダードなアリゴテとは一線を画した奥深いアリゴテワインを生み出します。
ルイ・ジャドのブーズロンは、ガジェ家が所有する2.8haの自社畑の中でも、選りすぐりの「ドレ」を使用。ブーズロンの畑は、多様なミクロクリマと土壌がありますが、ガジェ家の畑は、東側のレ・ペルテュイゾ（Les Pertuizots）に位置しています。東側の北寄りの畑は、北西向きで冷たい風が吹き込むこともあり、ブドウの成熟はゆっくり進みます。近年の温暖化を考慮すると好条件の畑であり、きりっとした酸を持ったアリゴテ・ドレを収穫することができます。

アリゴテらしい豊かな酸味と、白桃やシトラスを思わせるフルーティな果実味とのバランスがとれた、さわやかで豊かな味わいの白ワインです。

レモンやミネラルとともに、若干の樽のニュアンスを持つこのワインは、牡蠣、天ぷら、キッシュ、甲殻類のグラタン、キノコのリゾットと好相性。ふくよかで豊かさもあるため、仔牛や家禽のホワイトソースなどとも合わせられ、シェーブルやボーフォール、コンテなどのチーズとも楽しめます。