【 生産者 】

フォンセカ・ギマラエンス　Fonseca Guimaraens　【 創立 】1815年

【 所在地 】

ポルトガル／オポルト

1815年、ジョアン・ドス・サントス・フォンセカから、フォンセカ家の歴史が始まりました。 事業は繁栄し、1820年までにはかなりのシッパーとなり、著名な商家のフランシスコ・ホセ・ゴメス・モンテイロとパートナーシップを結び、さらなる成長を遂げます。 その中で、1818年より事業に加わったマヌエル・ペドロ・ギマラエンスという青年が、1822年27歳でイギリスに向けて旅立ちました。 彼は会社の歴史において極めて重要な役割を果たすことになります。政変により、自由主義を支持していたマノエル・ペドロは、ポルトガルを逃れることを余儀なくされましたが、ロンドンでワイン商として成功を収めます。 そして、その子孫であるギマラエンス家は、1世紀以上にわたって会社を率い、一流のヴィンテージ・ポート・メゾンとしての評判を確立しました。1948年、フラッドゲート・パートナーシップの一員となり、銘醸畑を自社畑とし、さらなる品質の向上を続けています。

ドウロ渓谷の厳しい自然が生むポート・ワイン

ポート・ワインのためのブドウの栽培地域は、曲がりくねって流れるドウロ川とその支流の両岸の切り立った斜面にあります。 この地区は、何世紀もの間、厳しい自然条件と闘いながらブドウを栽培してきました。 ドウロ地区は、1756年に時の首相マルケス・デ・ポンバルによって、世界で最も早くワイン産地として規定された場所です。 その際、ドウロ渓谷地区の片岩質の土壌があるエリアに沿って、境界線が引かれました。

この片岩質の土壌と特殊な気候が、他のどの産地にも真似のできないポート・ワインの特徴を形成します。 片岩は基本的に堆積物の岩で、ドウロ地区では、地層は垂直方向または斜め方向に走っています。 この極めて水捌けがよく、また、ブドウ樹が深く根を伸ばしやすい土壌は、品質の高いワインを生むのに欠かせない条件となっています。

所有する銘醸畑

フォンセカ・ギマラエンス社は、ポート・ワイン造りにおいて最も品質の高いブドウが産出されると言われるシマ・コルゴの地域に畑を所有しています。 キンタ・ド・クルゼイロ、キンタ・デ・サント・アントニオ、そして、そして、フォンセカのフラッグシップの畑であるキンタ・ド・パナスカルです。 キンタ・ド・パナスカルは、ベネフィシオと呼ばれる畑の格付けでAクラスに指定されています。

これらの畑は、それぞれ特徴的なテロワールを持ち、フォンセカのヴィンテージ・ポートの際立った品質とハウススタイルに重要な役割を担っています。 また、フォンセカ・ギマラエンス社は、有機栽培とサステイナブルなブドウ栽培のパイオニアとなり、ドウロ渓谷のユニークな生態系と景観を後世に残すことに貢献しています。

最も偉大なヴィンテージ・ポート・メゾンの一つ

現在の6代目のダヴィッド・ギマラエンスに至るまで、ギマラエンス家は、全てのヴィンテージ・ポートを自らの手で造ってきました。
フォンセカの名で販売された最初のヴィンテージ・ポートである伝説的な1840年のリリース以来、そのハウススタイルと品質の一貫性を守り続けています。 そのハウススタイルは、濃厚な色調、凝縮したダークベリーの香りと味わい、しっかりした構成とバランスの良さで、何十年にもわたる熟成が可能です。

この一貫性は、世代から世代へと受け継がれる知識と技術とともに、所有するブドウ畑との密接なつながりにより成し遂げられています。
フォンセカは、常に世界のポート・ワインのトップ・スコアにランクされ、 ワイン・スペクテイター誌で100点満点を4回獲得した唯一のポート・ワインです（1927年、1948年、1977年、1994年）。 傑出したヴィンテージである1994年のヴィンテージ・ポートは、6代目のダヴィッド・ギマラエンスによって造られました。
ジェームズ・サックリングは、ヴィンテージ・ポートに関する彼の権威ある本の中で、次のように述べています。「The vintage Ports of Fonseca are perhaps the most consistently great of them all. Not only do they have a striking fleshiness and powerful richness when young, but they retain that youthfulness for decades.：フォンセカのヴィンテージ・ポートは、おそらく最も一貫して偉大である。若いうちから印象的な肉付きの良さと力強い豊かさがあるだけでなく、その若々しさを何十年も保っている。」