ブルゴーニュ ルイ・ジャド最新情報
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ブルゴーニュ ルイ・ジャド最新情報
フレデリック・バルニエ氏は、3年もの時間をかけブルゴーニュのカリスマ醸造家ジャック・ラルディエール氏からワイン造りを引き継ぎ、2013年からルイ・ジャドの最高栽培醸造責任者として、ブドウの栽培とワイン造りを牽引しています。160年に及ぶルイ・ジャドの伝統を守りつつ、環境の大きな変化に適応すべくさまざまな試みを行い、彼らが信じるブルゴーニュの味わいのバランスと品質を保つ取り組みを進めています。彼が「現在進行形のチャレンジ」と語るその取り組みの一部と、今後リリースされる直近のヴィンテージ情報をご紹介します。
気候変動による栽培環境の変化に対する取り組み
【 台木の研究 】
萌芽のタイミングが早くなってきていて、これは春の遅霜のリスクを上げることになります。遅霜があると、火を焚いたり大きなファンを回し空気を循環させてたりして対処しますが、エネルギーを使い地球にもあまり好ましくない対処法です。いかにして遅霜の被害を回避するかは近年の大きな課題です。その一つの対処方法を探るため、試験的に、1.5haの区画に9種類の異なる台木にピノ・ノワールを接ぎ栽培しています。もちろん、よりよいワインを造るためでもありますが、萌芽を遅らせるような台木がないかを探しています。結果はすぐにはでませんが、10~15年先にどのように適応していけるのか探るための取り組みです。
【 屋内プレスルーム 】
収穫のタイミングも早くなってきています。2020年は8月20日前後、2022年は8月末に行われました。過去9月後半に行われた収穫は、8月が一般的になるでしょう。以前は9月の収穫時には外の気温が低く、屋外で選果やプレスもできましたが、暑い中で収穫しなければならない現在は、屋外での作業を屋内に持っていくことが必要になりました。そのため、大きな冷蔵設備を備えた完全に屋内で作業ができる、白ワイン用の大きなプレスルームに設備投資をしました。ブドウの新鮮さを守るための取り組みです。
【 熟成容器 】
従来ブルゴーニュで使用される樽は228Lでしたが、数年前から、グラン・クリュには450Lの樽を使用しています。また、全体の30%程度、より大きなサイズのフードルの使用も試みています。ブルゴーニュの味わいが変わらないように、フレッシュさを保ったワインに仕上げるための変化です。
この他、植密度や涼しい時間帯での収穫などさまざまなトピックスがありますが、畑から醸造まで、大きな気候変動に左右されないためのいろいろな取り組みを行っています。
直近のヴィンテージ情報
【 2022年ヴィンテージ 】
まずは、今年発売になる2022年のヴィンテージ情報をご紹介します。
直前の冬がどのうような条件であったかは、迎えるヴィンテージの一部と言えるくらい重要です。寒い冬の後のゆっくりとした萌芽は、遅霜のリスクを減らします。2022年は、とても寒く雨量の少ない冬でした。直近のヴィンテージに比べるとですが、1月気温は低く推移し、萌芽は少し遅れ、遅霜の被害もありませんでした。4月は平年並み、その後は気温は高くなりました。年間通して、雨が少なく日照量の多い乾燥したシーズンでした。例外は6月で、多くの雨が降りました。この雨が2022年ヴィンテージを救ったとも言えます。従来は9月の天候がそのヴィンテージを決めると考えていましたが、近年は9月はもはやシーズンから抜け落ち、9月を語ることは少なくなりました。2022年は6月がヴィンテージを決めました。近年生育のスピードは速くなってきていますが、2022年は生育の最後のタイミングで、乾燥した条件により、ブドウの成熟はゆっくりと進みました。結果、直近の中では、アルコール度数は中程度に収まり、強すぎず程よくリッチで、やわらかな酸を持つ、バランスのとれたクラシックと呼べるヴィンテージになったと思います。収穫は8月末に始まりましたが、乾燥したシーズンだったためブドウの状態は健全で、収量も満足のいくものとなりました。赤は、濃すぎずクラシックな美しい色合いで、酸が高すぎずアプローチしやすい、美しい香りを持つワインに仕上がりました。白は、マロラクティック発酵を回避し、フレッシュなワインに仕上げました。
【 2023年ヴィンテージ 】
続いて、現在樽で熟成中の2023年ヴィンテージをご紹介します。
夏(7月)の雨量が多く湿度がありました。ルイ・ジャドの自社畑は有機栽培に移行しているので、カビなどの病気に対する対処に苦労しました。また、9月初旬、熱波の中での収穫となりました。こうした栽培環境から、2023年はチャレンジングな年となり、選果には細心の注意を払いました。現在樽の中で熟成中のワインは、現段階ではよい出来とお伝えできますが、素晴らしい出来と断言するまでにはもう少し時間が必要です。クラシックなバランスの2022年に比べて、9月の暑さにより、よりリッチさを感じるワインとなるのではないかと予想されます。2022年に続き、収量が確保できたヴィンテージです。遅霜の被害などにより、白は例年の25%(赤はもう少し多いが)の収量となった2021年の後、2年連続して収量に恵まれたことは喜ばしいことです。
【 2024年ヴィンテージ 】
2024年の生育シーズンは始まったばかりです(3月来日時時点)。寒い冬で、十分な降水量があり、生育シーズンに必要な水を蓄えることができました。萌芽は早いことが予想されます。遅霜の被害が心配されるので、ここ数週間が大事な時期です。
2021年ヴィンテージ他 新着アイテムのご紹介
2021年ヴィンテージを中心に、ブルゴーニュ各地のヴィラージュからグラン・クリュまでの新着ワインご紹介します。しばらく入荷がなかった白のヴィラージュ以上のアイテムも各種入荷しています。ブルゴーニュの北から南まで畑を持つルイ・ジャドならではの、テロワールを表現した多様なワインをぜひお楽しみください。特に生産量の少なかった希少な2021年ヴィンテージ、いずれも少量入荷です。お見逃しなく。
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ミネラリーで豊かな気品のあるスタイル
ルイ・ジャド シャブリ グラン・クリュ プルーズ 2020
19,800円(税込)
強いミネラル感を持ち、豊かで気品のあるスタイルが特長のグラン・クリュ プルーズ。熟成により素晴らしく発展し、現在と超熟後の両方楽しみたいワインです。7つのシャブリ・グラン・クリュの中で、プルーズの畑は、スラン川右岸に連なるグラン・クリュ群の北西に位置します。畑は南から南西を向き、日照に恵まれています。表土は薄くはありませんが、岩が砕けてできた水はけのよい土壌です。
- 産地
- ブルゴーニュ シャブリ
/A.O.C. シャブリ・グラン・クリュ
- 品種
- シャルドネ
- タイプ
- 白/辛口
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北端らしい引き締まった酸と豊かな果実味
ルイ・ジャド マルサネ ブラン ドメーヌ・ルイ・ジャド 2021
8,250円(税込)
赤白ロゼともに質の高いルイ・ジャドのマルサネ。いずれも、コート・ド・ニュイの北端らしい引き締まった酸が魅力です。赤は特別な芳香、ロゼはフレッシュさとピノ・ノワールの上品な風味があり人気商品です。白も、酸と豊かな果実味のバランスとミネラルのニュアンスがあり、好評でしばらく品切れが続いていましたが久々に入荷しました!コート・ド・ニュイの貴重な白、ぜひお試しください。
- 産地
- ブルゴーニュ コート・ド・ニュイ マルサネ
/A.O.C. マルサネ
- 品種
- シャルドネ
- タイプ
- 白/辛口
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繊細な芳香が魅力!ニュイらしさを満喫
ルイ・ジャド マルサネ ロンジュロワ ドメーヌ・ルイ・ジャド 2021
7,700円(税込)
プルミエ・クリュ昇格筆頭候補の一つと言われる名高い畑。樹齢の高いブドウ樹から造られる、マルサネらしい香り高さと上品な果実味を持つエレガントなピノ・ノワール。
- 産地
- ブルゴーニュ コート・ド・ニュイ マルサネ
/A.O.C. マルサネ
- 品種
- ピノ・ノワール
- タイプ
- 赤/ミディアム
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ジュヴレに似た骨格をリーズナブルに楽しめるお値打ちワイン
ルイ・ジャド フィサン ルージュ 2021
8,800円(税込)
フィサンの南に位置するジュヴレ・シャンベルタンを思わせるしっかりとしたタンニンと力強さを備え、豊富な酸がワインの骨格を引き締めています。コート・ド・ニュイの中で穴場の、構えずに楽しめるフルボディです。
- 産地
- ブルゴーニュ コート・ド・ニュイ フィサン
/A.O.C. フィサン
- 品種
- ピノ・ノワール
- タイプ
- 赤/フルボディ
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超優良年!凝縮した風味とミネラルが感じられる堅牢なワイン
ルイ・ジャド ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ レ・ヴォークラン 2015
22,000円(税込)
綺羅星のようなピノ・ノワールのワインが名を連ねるコート・ド・ニュイにあって、少し地味に感じられてしまうニュイ・サン・ジョルジュのワインですが、実はとても狙い目でもあります。レ・ヴォークランは、堅牢で長命なワインを生むとして人気の畑です。果実やパイスの凝縮した風味とミネラルが感じられる、フルボディのワイン。しかもグレートヴィンテージの2015年です。ぜひ迷わずお手元へ!
- 産地
- ブルゴーニュ コート・ド・ニュイ ニュイ・サン・ジョルジュ
/A.O.C. ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ
- 品種
- ピノ・ノワール
- タイプ
- 赤/フルボディ
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東側斜面の評価の高い人気畑が限定入荷
ルイ・ジャド コルトン グラン・クリュ クロ・デュ・ロワ 2021
28,600円(税込)
コート・ド・ボーヌで唯一の赤のグラン・クリュ コルトン。ルイ・ジャドはプジェなど自社畑が有名で、稀にしか入荷しませんがクロ・デュ・ロワもリリースしています。クロ・デュ・ロワは、コルトンの丘の東側の斜面上部、絶好の場所に位置し、コルトンの中核となる評価の高い畑。深みと複雑さ、骨格とエレガントさを備えたグラン・クリュを名乗るにふさわしいワインをぜひお楽しみください。
- 産地
- ブルゴーニュ コート・ド・ボーヌ アロース・コルトン
/A.O.C. コルトン・グラン・クリュ
- 品種
- ピノ・ノワール
- タイプ
- 赤/フルボディ
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良質の白ワインに必要な要素をきれいに備えた秀逸な1本
ルイ・ジャド ペルナン・ヴェルジュレス ブラン レ・コンボット ファミーユ・ガジェ 2021
9,350円(税込)
ペルナン・ヴェルジュレスの丘の西向き斜面の比較的標高の高いところに位置する、良質の白を産出するとして評価の高い畑。きれいな酸とミネラルのニュアンス、レモンやヘーゼルナッツを感じる複雑な風味が楽しめる秀逸なワインです。近隣で産出するコルトン・シャルルマーニュのような芯の強さを持ちながら、もう少し近付きやすく繊細なおすすめの畑です。
- 産地
- ブルゴーニュ コート・ド・ボーヌ ペルナン・ヴェルジュレス
/A.O.C. ペルナン・ヴェルジュレス
- 品種
- シャルドネ
- タイプ
- 白/辛口
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人気のプルミエ・クリュのふくよかな果実味が楽しめるリッチな白
ルイ・ジャド サヴィニー・レ・ボーヌ ブラン プルミエ・クリュ クロ・デ・ゲット ファミーユ・ガジェ 2021
9,900円(税込)
クロ・デ・ゲットの畑は、村落の北西の斜面上部(標高は300m前後)に位置する南向きの畑です。日当たりのよい畑で、赤も白も肉付きよくふくよかで豊かな味わいのワインが生まれます。サヴィニー・レ・ボーヌのワインは90%が赤ワインで白は希少。リッチな果実感が人気の畑ですが、特に2021年は白ワインの生産量が激減したこともあり、久々の入荷です。果実や花、スパイスなどの風味が複雑に溶け合っています。上記のペルナン・ヴェルジュレスとの対比もまた一興。
- 産地
- ブルゴーニュ コート・ド・ボーヌ サヴィニー・レ・ボーヌ
/A.O.C. サヴィニー・レ・ボーヌ・プルミエ・クリュ
- 品種
- シャルドネ
- タイプ
- 白/辛口
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早い者勝ち!絶好のロケーションにある狙い目ムルソー
ルイ・ジャド ムルソー レ・ナルヴォー ドメーヌ・ルイ・ジャド 2021
15,400円(税込)
ナルヴォ―は村名格ながら、プルミエ・クリュ群の斜面上方、絶好の場所に位置する畑。ブドウ樹の根は母岩近くまで伸び、複雑さを持ったワインを生み出します。リッチさとフレッシュさを兼ね備えたワインです。高騰しているブルゴーニュの白ワインにおいて、まさに狙い目の見逃せないワインです。
- 産地
- ブルゴーニュ コート・ド・ボーヌ ムルソー
/A.O.C. ムルソー
- 品種
- シャルドネ
- タイプ
- 白/辛口
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