「シャンパーニュの宝石」
と言われるレア・シャンパーニュ
最新ヴィンテージ2013年が到着
一般的なグレート・ヴィンテージだけではなく、他に類のない個性と永遠に続くかのような味わいが生まれると
シェフ・ド・カーヴが判断した年にのみ造られています。
そのレア・シャンパーニュから、2008年に続く14番目のキュヴェとなる2013年がリリースされましたのでご紹介します。
INDEX
レア 2013 新ヴィンテージ到着
レア・シャンパーニュ レア 2013
■ 品種|シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%
■ ドサージュ|9g/L
販売価格44,000円(税込)
「燦然(さんぜん)」と名付けられた2013年は、空に燦然と輝く心地よい秋の日差しを思わせる味わいに由来しています。
秋が涼しかったためブドウの成熟が遅くなり、ここ20年では唯一収穫が10月にずれこんだそうです。
「異例といえる年だった」と現在のレア・シャンパーニュのシェフ・ド・カーヴ エミリアン・ブティヤ氏はコメントしています。
いきいきとしたフレッシュさと、シルキーで豊かな味わいという2つの要素が感じられます。オレンジの花、キウイ、金柑、パイナップル、
バニラ、甘いスパイスの香りから、グリーンティー、シダ、グリーンゲージプラムなどの白いアロマへと続きます。
フレッシュさの中に、食をそそるアーモンドのペストリー、栗の蜂蜜、マイルドスパイスが混ざりあう豊かなフルボディタイプのシャンパーニュです。
余韻にはシルキーなテクスチャーにヨード香を伴うミネラル感と、ほのかなビターなニュアンスが香り高く、スモーキーな甘美な味わいを強調しています。
ブティヤ氏は「あと30年は熟成する」とのこと。
ペアリングとして、フリュイ・ド・メール(海の幸の盛り合わせ)、ザクロ、レモン、オリーブオイルで合えたマトウダイのセビーチェ、
ひよこ豆のカレーにライタとミント添え、メキシコ風スズキのタルタル キウイとキュウリなどがおすすめです。
200個の鏡からなる「RISE」
アーティスト兼デザイナーのアルノ―・ラピエールは、レア2013発売を記念したコラボレーションで200個の鏡からなる「RISE」を完成させました。「秋の太陽を表現するレア2013を再現した」インスタレーションは、シャンパーニュの泡やブドウの房、太陽の粒子を思わせます。
レア ロゼ 2012 「技巧」と名付けられた3番目のキュヴェ
同じく今年リリースされたロゼ2012年。「技巧」と名付けられたシェフ・ド・カーヴのアッサンブラージュの技が光るロゼ・シャンパーニュも合わせてご紹介します。
レア・シャンパーニュ レア・ロゼ 2012
■ 品種|シャルドネ60%、ピノ・ノワール40%
■ ドザージュ|7g/L
販売価格77,000円(税込)
レア・ロゼの2012年は、2007年、2008年ヴィンテージに続く、3番目のキュヴェとしてリリースされました。開花期の遅霜、雹、雨、そして夏の高温の影響を受け、栽培家にとって難しい年になった2012年。収穫量は少なくなったものの、シェフ・ド・カーヴのアッサンブラージュの技術により洗練された素晴らしいキュヴェが生まれたため、「技巧」と名付けられました。
シャルドネ60%にピノ・ノワール40%。ブティヤ氏は、「ブルゴーニュに近いレ・リセ村の赤ワインを8%添加したことでワインの熟度が得られた」と話しています。
フローラル、フルーティ、そしてスパイシーさがバランスよく調和した素晴らしいキュヴェです。ライチ、ラズベリー、チェリー、ジャスミン、ジンジャー、白コショウなどのアロマ。シルキーなテクスチャーで、余韻にグアバやブラッドオレンジのようなニュアンスも感じます。温度が上がりはじめると、パプリカ、エスプレットペッパー、ターメリックなどの温かみのあるスパイスが広がり、味わいに凝縮感が増し、酸やストラクチャーをしっかりと引き出しています。
ブティヤ氏によると、レア・ロゼ2012年と「ヒメジのフィレ」と合わせるのがお気に入りとのこと。他のフードペアリングとしては、マイルドスパイスを効かせたソースとオマール海老のカルパッチョ、鶏の骨付き肉ランス産のマスタード、野菜、ライム添え、トマトとブラックチェリーのスープなどがおすすめです。
レア・シャンパーニュの現在
前シェフ・ド・カーヴのレジス・カミュ氏の絶大な信頼を受け、エミリアン・ブティヤ氏が2022年にシェフ・ド・カーヴに就任しました。現在も、常識や慣習にとらわれないレジスのスタイルを継承したワイン造りを行っています。
レア・シャンパーニュのブレンドの黄金比率はシャルドネ70%、ピノ・ノワール30%。ピノ・ノワールの産地として名高いモンターニュ・ド・ランス地区の東向き斜面のシャルドネを主体に使用することで、驚くほど余韻の長いフレッシュネスとミネラリティーを引き出し、また同じモンターニュ・ド・ランス地区のピノ・ノワールを使用し、濃厚な風味と力強くシルキーなテクスチャーを味わいに与えています。
「このスタイルを維持していくために、北向き斜面や冷涼なコンディションの畑を継続的に探していく。また醸造面において、フレッシュさを保つためにマロラクティック発酵をケースバイケースで行い、マロラクティック発酵をしないものとしたものをブレンドして味わいを調整していくことになる」とブティヤ氏は話していました。
また一方で、複雑味やトロピカルフルーツの要素を出すために、ランスから南に200㎞いったところにあるモングーという小さいエリアのシャルドネも少量使用しています。
これらをブレンドするシェフ・ド・カーヴの技と8年以上の瓶内熟成により、レアならではのシルキーでクリーミーなテクスチャーと独特なスパイスの香りを持つスタイルが生まれています。
『スパークリングワイン・メーカー・オブ・ザ・イヤー2023』を受賞
今年来日直前に、ブティヤ氏がレア・シャンパーニュのシェフ・ド・カーヴとして、インターナショナル・ワイン・チャレンジで『スパークリングワイン・メーカー・オブ・ザ・イヤー2023』を受賞しました。ブティヤ氏は2021年にパイパー・エドシックのシェフ・ド・カーヴとしてこの賞を受賞しているため、自身としては2度目の受賞となり、また、メゾンにおいても歴代のシェフ・ド・カーヴに授与されたタイトルに続き、9回目の受賞となりました。
現在、パイパー・エドシック、レア・シャンパーニュの2つのブランドのシェフ・ド・カーヴとして指揮しながら、ブドウ畑のHVEやVDC、そしてBCorpの認証の推奨など、サステナブルなブドウ栽培に取り組み、ワインのブレンドにおいてもフランス国内外で高く評価されています。ブティヤ氏が「単なるワインメーカーとしてだけではなく、どのような社会貢献ができるか?を常に考えています。」と言っていたのがとても印象的でした。実際にブティヤ氏が手掛けたキュヴェが市場に出てくるにはまだ時間がかかりますが、あらゆる面でこれからの活躍が楽しみです。